光洋瓦のこだわり
日本に受け継がれてきた最高品質の瓦。
瓦づくりの工程の中で、光洋瓦の特徴とされるのが「磨き」と「焼成」。釉薬などを塗らない光洋瓦は、なめらかに整えられた表面がいぶし銀を纏い輝きを放ちます。素地がそのまま仕上がりの面となるため、磨きの精度によって仕上がりの美しさが大きく左右されるのです。コストを重視すると省略されることもある磨きの工程ですが、光洋製瓦では伝統的に生土の状態で磨きを行っています。焼成では、4日間をかけて焼き上げるいぶし瓦伝統の「四日窯」を採用。じっくり焼き上げてゆっくりと冷ますことで、割れにくい丈夫な光洋瓦が仕上がります。
光洋瓦が出来るまで
光洋瓦には、紀元前より続く「いぶし」の技術、そして100年つづく光洋製瓦のものづくりの技術が受け継がれています。
いぶし銀の輝きの肝となる瓦表面の磨きから、4日間をかけて焼き上げる窯入れといったあらゆる工程を、熟練の職人が丁寧に手作業で行っています。
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①粘土を製造
粘土を数種類配合し、粉砕したものに水を加えて空気を抜きながら十分に練る。
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②瓦に合わせた口金で粘土をカット
板状に押し出される粘土を瓦の大きさに一枚ずつカットして、荒地と呼ばれる、大まかな瓦の形をした瓦に仕上げる。
水分を一定に保った強い生地の状態を保つことが高品質な瓦をつくる第一歩。他産地では工程の分業化が進んでいるが、光洋製瓦では350種類以上の瓦全てを自社で製造。 -
③プレスして瓦を成型
荒地を機械にセットして成型。その後、焼成後の歪みや収縮を想定した「ため」を行い、瓦を整えていく。
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④磨き
コテとヘラを使って、表面を細かな部分までなめらかにしていく。
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⑤乾燥
窯の熱を利用しながら気温や湿度に合わせてゆっくりと乾燥させる。
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⑥窯入れ
一般的な瓦が1〜2日で焼き上げるのに対して、光洋製瓦では、4日間かけて焼成していく伝統の「四日窯」を採用。
ゆっくりと1165℃まで温度を上げ、しっかり焼き締める。 -
⑦燻化
瓦の表面に炭素膜(いぶし銀)を張り、いぶし銀を生み出す工程。
粘土に含まれる鉄分をしっかり焼き切ってから、いぶし還元を行う。
土の中に鉄分が残っていると錆や変色の原因となる。 -
⑧完成
瓦に付着している大量の煤を、一枚一枚取り除き完成。